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01

Jun. 2022

笑ろてるパパがええやん Vol.10

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「心の宝箱」

 

先日、18歳になる長女が一年間の留学を終えて帰ってきました。
コロナ禍の昨年4月に出発し、自分の誕生日を道中の飛行機の中で迎え、到着後の隔離期間2週間を経て、一年間、向こうの高校で学び、先日帰ってきました。
外国での生活で視野が広がり、自分自身のアイデンティティーを深めることが出来たように思います。

 

伊丹空港に迎えに行きました。
行く時は、希望に燃える彼女の笑顔を嬉しく感じ見送りました。
帰国時には、成長し自信に溢れて帰ってきた彼女の微笑みに安堵し、無事帰ってきてくれた喜びと共に出迎えました。

 

空港の到着出口にて、会った瞬間、
僕は会えた喜びと同時に下記のようなことを感じました。
「あれ。。。」
「この前、出発したところではなかったっけ?」と。。。

 

彼女はこの一年間で、多くの体験や経験を積んできました。
本当に様々なことだと思います。
しかしながら、僕は?
僕はこの一年、何をしていたのだろうか。
いや、様々なことをやってきたし、とても忙しく一年を過ごしてきました。 
しかし、娘が帰国して、まず感じたことは、
「この前、出発したところとちゃうの」という実感でした。
そして、
彼女がたくさんのものを学び、成長してきたけれど、僕はどうなのだろうか?
そんな感覚になりました。

 

赤ちゃん

 

「あっという間」
時間は、あっという間に過ぎていきますね。
子どもの育ちも同じように、あっという間に過ぎていくように感じています。
きちんと丁寧に寄り添っていないと、知らぬ間に過ぎていく。そんな感覚です。
私自身、歳を重ねていくほどに、時間が早く過ぎていく。
その感覚が深まっていきます。*1

 

だからこそ、今、この時間を大切にしていきたい。
子育ては期間限定だと、心に留めて。
今の子どもとの時間、家族と過ごす時間を大切にしていきたい。

 

子どもとの時間、家族での時間。
 
その時間をどのように過ごしてきたかということは、子どもとの関係、家族との関係において、これから先もずっと影響していきます。
大きくなってから、成長してから、子どもとの会話を増やそう、家族とのやり取りをもっとやっていこうとしても、子どもが小さい頃からの関係性の延長線上に今の関係、これからの関係性は築かれていくので、急には築けないものです。

 

1歳の時は1歳の時のかわいらしさ。2歳には2歳の時の素敵さがあります。
前歯2本の時の子どもは、本当にかわいいです。
下の歯2本から、上の歯も2本生えてきて4本になると、またそれもとてもかわいいものです…
 
だけど4本の歯になった時には、あの2本の歯のかわいらしさは忘れてしまっているかもしれません。

 

赤ちゃん

 

心の宝箱
僕は子どもが小さかった頃から、パソコンのカレンダー機能を使って毎日あった出来事や思ったことを簡単に書き留めてきました。
人によってはSNSへの投稿を通して備忘録にされている方もいるかもしれません。
ちょっとした振り返りを記していくと、あとから読み返した時に、その出来事一つ一つがよみがえってきやすくなります。
 
大切な思い出を丁寧に宝箱にしまう。忘れたくないから。
僕はそんな感覚でやってきました。

 

その時、その時のかけがえのない時間を大切にしたい。
過ぎていく時間はあっという間で、私たち大人は歳を重ねるほどに短く感じていきます。
子どもとの限りある尊き時間を精一杯楽しみ、素敵な家族の思い出を紡いでいく中で、
大切にそっと宝箱にしまっておきたいですね。

 

また、その思い出話を子どもが成長していく中で、こんなことがあったよ、あんなことしたんだよと子どもに話していくことは、子どもが愛情に包まれ、彼ら彼女達の自尊心を高めてくれることにつながるのではないでしょうか。

 

日々の生活の中で、少し立ち止まり、
今日、今、子どもとの時間、家族との時間をそっと心の宝箱に留めてみませんか。
何気ない日常、家族との時間を改めて大切に丁寧に紡いでいきたいですね。

 

*ジャネーの法則
「主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く感じられる」という現象を、心理学的に説明したもの。

 



ライタープロフィール

株式会社 大阪メック 取締役
(一社)倫理研究所 泉州倫理法人会 会長
堺市男女平等参画推進審議会委員他 元地元小学校PTA会長、おやじの会会長、
仕事は「父親業」
パラレルキャリアとして、
NPO法人の運営、ものづくり企業、産業部品商社の経営、
地域創生活動に参画。
子どもが生まれた当初、「仕事をもっと頑張らねば」とがむしゃらに働くが、「子どもとの時間は期間限定」とかみさんより教えてもらい、働き方、ワークライフバランスを変えていく。
子育てを通して、子どもは地域へのパスポートだと知り、PTAや地域活動に参画。
子どもの成長に合わせたライフデザインを再構築。
現在は、関西各地にて父親の地域ネットワークづくりを推進中。

 

 


【専門家コラム】

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