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12

Feb. 2021

トマト

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水分をたっぷり含んだ夏野菜☀

中でも、トマトは手軽に食べることができる代表的な夏野菜です。

しかし一番おいしい時期は、実は春や初秋だということを知っていますか?

今回はそんな「トマト」について取り上げます。

 

さて、それでは問題です。

トマトの花はどれでしょうか?


答えは・・・


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    同じような黄色い花を集めてみました。Cの黄色い花が、トマトの花です。
    同じように見えますが、科がすべて違います。

  • Aのキュウリはウリ科
  • Bのキャベツはアブラナ科
  • Cのトマトはナス科
  • です。

それでは、トマトの栄養から見ていきましょう!

ヨーロッパでは、「トマトが赤くなると医者が青くなる」とまで言われているトマト。それほどトマトは栄養価が高い野菜ということです。

リコピン、β—カロテン(ビタミンA)、ビタミンC・E、カリウムなどが豊富に含まれています。ミニトマトはトマトに比べ、β—カロテンは約1.8倍、ビタミンCは約2.1倍、葉酸は約1.6倍多く含まれています。そのため、同量であれば、ミニトマトの方がより多くの栄養素を摂ることができます。

 

🍅抗酸化力に優れるリコピン✨

トマトの赤やオレンジの色素成分(カロテノイド)の一つであるリコピンは、強い抗酸化作用があります。活性酸素を除去するため、老化やがん、生活習慣病を予防する働きがあります。

リコピンは熱に強く、油に溶けやすい性質があるため、トマトソースやスープ、オリーブオイルをかけて食べるなど、食べ方次第で体内への吸収率をアップさせることができます。

生トマトより加工品の方が3.8倍も吸収しやすいという研究結果があるため、ケチャップやトマトジュース、ピューレなどをうまく利用しましょう。また朝に摂る方が、吸収がよいことが分かっているので、朝食にトマトを食べるといいですね。

 

🍅お酒のおともに🍺

お酒を飲む時に一緒にトマトを食べると、アルコール代謝に関わる酵素が活性化し、血液中のアルコール濃度が低下するという研究結果があります。また、アルコールが完全に分解される時間も速くなるようです。

 

🍅トマトに脂肪燃焼効果🔥

トマト、特にトマトジュースに、脂肪を燃焼させる13-oxo-ODAという不飽和脂肪酸の一種が含まれていることが分かっています。血液中および肝臓での中性脂肪量の上昇抑制、さらに血糖値の改善が期待できます。また、この成分の摂取により、脂肪燃焼が亢進していることが示唆されています。

 

続いて、おいしいトマトの選び方についてご紹介します!

 

🍅糖度はおしりを確認👀

トマトのおしりの先(スターマーク)から上のヘタに向かってみえる放射線状の筋がたくさん入っているものは糖度があがっている証拠です★この筋が均等で濃く、大きいものを選びましょう。

トマトはヘタを下にして保存している場合が多いと思うので、しっかり確認できますね。

他には…

①皮に色ムラがなく、ツヤとハリのあるもの。

②ヘタの緑色が濃く、ピンとして枯れていないもの。

③丸く、ずっしりと重みのあるもの。

を選びましょう!

白い斑点や傷があるものは避けましょう。

ミニトマトにはスターマークの筋がはっきりと入っているものは少ないので、ヘタや色ムラ、形などで判断しましょう。

 

おいしいトマトの上手な保存方法は、ポリ袋などに入れるか、ラップなどでくるみ、ヘタを下にして野菜室で冷蔵保存です。

緑色が残っているトマトは室温保存で追熟させて全体的に赤くなってから冷蔵保存しましょう。

トマトは傷んでくると、柔らかくなっていきます。多少柔らかい程度ならまだ食べることができます。さらに傷みが進むと、皮が避け、そこから汁が出て白カビが生えることもあります。そうなる前に、冷凍保存し、トマトソースなど加熱料理で活用することをオススメします。

参考文献

横田正(2009年)、「各色のトマトに含まれる色素に関する研究」、『愛知学泉大学・短期大学紀要』https://gakusen.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=705&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1(2021年2月14日アクセス)。

文部科学省「食品成分データベース」https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=14525(2021年2月14日アクセス)。

厚生労働省 e-ヘルスネット「活性酸素と酸化ストレス」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-003.html(2021年2月14日アクセス)。

竹村諒太・本田真己・深谷哲也(2019年)、「特定の野菜との加熱調理によるトマトリコピンの cis 異性化の促進」、『日本調理科学会誌』vol.52 No.2 57~66(https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience/52/2/52_57/_pdf(2021年2月14日アクセス)。

前田朝美・出口佳奈絵・本橋綾・加藤秀夫・苧坂枝織・西田由香(2014年)、「トマトの摂取時刻の違いによるリコピンの生体内利用」、『東北女子大学・東北女子短期大学 紀要』No.53 89~95 https://tojo.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=64&item_no=1&attribute_id=20&file_no=1(2021年2月14日アクセス)。

小泉次郎・細川雅史(2017年)、「食品中のカロテノイド類」、『農業および園芸 = Agriculture and horticulture』https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010912848.pdf(2021年2月14日アクセス)。

共同研究:アサヒグループホールディングス株式会社、カゴメ株式会社(2012年)、「トマトが飲酒後の血中アルコール濃度を低下させることをヒトで確認」https://www.kagome.co.jp/company/news/2012/001371.html(2021年2月14日アクセス)。

於勢貴美子(2012年)、「食材研究―トマトの生産・流通から栄養機能までー」http://id.nii.ac.jp/1200/00000245/(2021年2月15日アクセス)。

共同研究:京都大学、財団法人かずさDNA研究所・日本デルモンテ株式会社・千葉県農林水産総合研究センター(2012年)、「トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認」http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/news_data/h/h1/news6/2011/120210_1.htm(2021年2月12日アクセス)。

河田照雄(2014年)、「肥満と脂肪・エネルギー代謝に関する食品機能学的研究」、『日本栄養・食料学会誌』第67巻、第3号、P.119~125 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/67/3/67_119/_pdf/-char/en(2021年2月14日アクセス)。

白鳥早奈英・板木利隆(監)(2009年)、『もっとからだにおいしい野菜の便利帳 (便利帳シリーズ)』高橋書店。

霜村春菜(2018年)、『改訂10版・野菜と果物の品目ガイド』農経新聞社。

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