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Dec. 2025
保護者向け
感染しても慌てないで!インフルエンザを知ろう

インフルエンザは、冬から春先にかけて流行するイメージが強いかもしれませんが、実は季節に関係なく発生することもあります。今回は、インフルエンザの基本について一緒に詳しく見ていきましょう。
早分かり! インフルエンザはこんな病気です
原因
インフルエンザは、「インフルエンザウイルス」が原因で起こります。
・このウイルスは非常に感染力が強く、流行が始まるとすぐに多くの人が感染することが特徴です。
・また、A型やB型などいくつか種類があり、毎年流行するウイルスの型が変わります。そのため、何度も感染してしまうリスクがあります。
感染経路
咳やくしゃみによる飛沫感染・接触感染

症状
インフルエンザでは、38度以上の高熱やひどい悪寒がよく見られます。
さらに、頭痛、咳、鼻水などの風邪と似た症状に加え、筋肉痛や関節痛、強いだるさなど体全体に症状が現れます。
経過

風邪との違い
インフルエンザと風邪は、原因となるウイルスが違います。そのため、現れる症状の重さも違いがあります。風邪はのどの痛みや鼻水、咳、くしゃみなどが中心で、全身に強い症状が出ることはあまりありません。また、インフルエンザは病院で検査を受けると、しっかり診断できます。
特に注意が必要なのが、インフルエンザによる合併症です。インフルエンザになると、肺炎や気管支炎、中耳炎、熱性けいれんなどを引き起こして重症化する場合があります。また、乳幼児はまれに急性脳症を起こすこともあるので注意しましょう。抵抗力が弱い赤ちゃんや高齢者は、しっかり予防することが大切です。
もし インフルエンザかもと思ったら
風邪のような症状に加えて、体の痛みやだるさ、高熱などがあれば、インフルエンザにかかっている可能性があります!

インフルエンザに効果のある薬は、症状が出てからできるだけ早く(48時間以内)飲み始めることが大切です。そうすれば、熱が出ている期間を通常より1~2日短くする効果や、のどや鼻からウイルスが出る量を減らす効果があります。ただし、発症してから48時間をすぎて服用を始めた場合は、十分な効果が期待できません。薬が処方されたときは、指示された飲み方や期間をしっかり守りましょう。
なお、乳幼児の場合は大人と比べてインフルエンザ特有の全身症状が少なく、風邪と見分けがつきにくいことがあります。保育園や幼稚園などで流行していないか確認し、おかしいと感じたら早めに病院を受診しましょう。
チェック! 自宅療養の注意点と予防方法
感染してしまったときは、自宅でしっかり安静にして休むことが大切です。また、看病する家族が感染しないよう予防も心がけましょう。
インフルエンザに感染してしまったら
・十分な休養と睡眠をとりましょう。
・お茶やスープなどで、こまめに水分補給をしましょう。
・家庭内での感染を防ぐために、できれば別の部屋で過ごす、またはマスクを着用するのが効果的です。
登園・登校はお休みしましょう
発症後5日間、かつ熱が下がってから3日間は保育園や学校への登園・登校を控えてください。
家族ができる主な予防方法
こまめな手洗い…看病したあとは特に手をしっかり洗いましょう。
部屋の湿度を高くする…ウイルスは乾燥した環境が好きなので、室内の湿度を50~60%に保つようにしましょう。
マスクを着用する…マスクはある程度の感染予防効果があります。
もし家族に持病がある方や妊娠している方がいる場合は、感染者と別々の部屋で過ごすなど、できるだけ接触を避けてください。心配なときは、かかりつけのお医者さんに相談するのが安心です。
参考文献
・大阪市HP「インフルエンザの基礎知識」https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000023353.html,(2025年7月17日アクセス)。
・渋谷紀子 監修(2015),『はじめてママ&パパの0~6才病気とホームケア』,主婦の友社。
