02
Apr. 2021
編集部のブログ
「見た目はキレイ」でも要注意!実は汚れが潜んでいます~飲食店編~
新型コロナウイルス感染症の流行やHACCP義務化を契機に、人々の衛生管理に対する意識がますます高まっています。そんな中で飲食店を経営されている方は、日頃の清掃や消毒作業で清潔な店内環境を維持されていることと思います。しかし、見た目はキレイな場所でも、実は目に見えない汚れや菌が残っている・・・なんてことも!
そこで今回は、ルミテスターSmart(ATP拭き取り検査)を使って飲食店内における汚れ度を数値化してみました!
汚れを測定する検査キット「ルミテスターSmart」とは
キッコーマンバイオケミファ株式会社が開発した汚れの度合いを数値化できる検査キットで、食品工場やレストランなどにおける衛生管理を目的とした「清浄度検査」に活用されています。
ATPとは全ての生物が持っている「アデノシン三リン酸」という物質で、菌などの微生物をはじめ、肉、魚や野菜などの食べ物、ヒトの汗、唾液などの体液といった、生き物を含む多くの有機物に含まれています。ATP測定ではホタルが光る原理(ルシフェラーゼによる発光反応)が応用されており、その発光量を数値化することで汚れの度合いを知ることができます。
※ATP拭き取り検査では新型コロナウイルスを含めウイルスの検出はできません。
【基準値例(メーカー推奨)】
以下のような測定値であれば、「清浄が十分にされている状態」と評価されます。
■調理台・シンク・包丁・冷蔵庫の取っ手・水道栓など:200RLU以下
■まな板・冷蔵庫の内棚など:500RLU以下
■手指:2,000RLU以下
実際に測定してみると・・・
測定した中で、特に汚れ度の数値が高かったのがこちら
※本調査結果は大量標本によるものではなく、一店舗の例となります。
電子レンジの取っ手や冷蔵庫内、レジまわりは定期的に清掃しているにも関わらず、食品残渣や手の皮脂など目に見えない汚れが残っているのがわかりました。電話器やテーブルも普段からアルコールで拭き取りしていますが、汚れ残りが目立ちました。
蛇口の取っ手に至っては脅威の「82,940」という数値をたたき出しました・・・。
このようによく触れる場所には目に見えない汚れや細菌が多く存在しています。
では、どうすれば目に見えない汚れを取り除くことができるのでしょうか。
蛇口の取っ手に関しては、予算があれば自動水栓に取り替えることで改善できますが、なかなかそう簡単にはいきませんよね。ですが、ソフト面でも改善ができます。水栓を使ったあとには必ず洗剤や消毒液で洗浄し、ペーパータオルで丁寧に拭きあげることで清潔に保つことができます。
また、次亜塩素酸ナトリウムや亜塩素酸水などの除菌剤を用いた拭き取りを行うことで、アルコールでは効果のないウイルスや菌も除去でき、食中毒やその他の健康被害などのあらゆるリスクを減らすことができますよ!
このように身のまわりには目に見えない危険がたくさん存在しています。
ぜひこの記事を参考に、店舗の衛生環境維持にお役立てください!
キッチンの衛生管理にはこちらをぜひご活用ください!